当会会員による概要発表

 先に会HPでも報告させていただいている山北鉄道公園のD5270 号機がついに圧縮空気を用いた動態化保存に移行することがこのほど可 決されました。 山北町関係者ならびにD5270号機を管理保全して きたOB保存会らによる群馬県川場村、栃木県真岡市の視察検討を経て 実現するものです。軌道の延長距離は短いものの、実際に動輪を回 し て可動する蒸機は見学者に色々な事を教えてくれる筈です。動態化工事 を担当される恒松孝二氏によれば、これまでの大阪発新幹線第一号列車 運転士の関亀夫氏ら地元OB保存会による保 管管理が全国でもトップ クラスに素晴らしいもので、そのような知識経験あるOBによる管理の 良さだけでなく、動態後の安全管理面も含めた維持も確実に実施できる 土壌があることから当地 での復元作業を決意されたとの事です。距離 は短いものの、短いなりに蒸気で可動する各機能をすべて可動状態に整 備したいという目標もあり、見学に来られる皆様にも多くの情報を与え てく れるよき教材としての国内最大の動態保存機関車となることでし ょう。
 すでにJRや大手民鉄、地方民鉄の現役社員からも復元作業へのボラ ンティア協力申し出が伝えられており、D52 70号機はプロフェッ ショナルらの手で再び逞しくその 巨体が自走する姿が再現されること になります。

D52 70号機 昭和19年製造 東海道、山陽線で活躍ののち昭和 26年国府津機関区配置後御殿場線で沿線住民の足として昭和43年の 電化まで活躍。延べ走行距離862.275Km。 機関車全重量約9 6t 最大馬力1600馬力。

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